2024-第5回

協議事項

1. 置き配システム（スマート置き配）について

オンライン参加の株式会社ライナフ 中本氏より、動画を交えスマート置き配の説明が実施された。

【スマート置き配の概況】
人出不足で宅配の再配達を減らすことが配達業者の喫緊の課題である。国も課題として取り組んでおり、官民で置き配の導入を推進している。受け取り手としても非対面で扉の前までの配送・受け取りが可能であり、大きなメリットがあるため、物件価値を向上させる施策であるとも言える。
福岡ではアマゾンが既にスマート置き配を導入しており、今年中にヤマト運輸、来年以降に佐川急便や日本郵便も導入予定である。
分譲マンション最大手の東急コミュニティーや三菱地所も、今後全戸へ導入する方針であり、分譲マンションでも導入が進んでいる。（概算とはなるが、東京のオートロックマンションでは現状7.8%程度の導入率である。）

【費用】

• 設置にかかる初期費用、月額費用ともに無料である（再配達を減らしたいため、配送業者が負担している）
• 設置にかかる費用は電気代の月額数十円程度のみである。

【導入工事】

• 既存設備への影響はないもので、もし利用停止する場合でも容易に現状復旧ができる。

【安全面】

• 配達ごとに置き配を希望した場合にのみ、スマート置き配が使用される。
• 配達員が開錠できるのは、1配達につき、1度のみである。
• 配達端末は位置情報と連動しており、厳密に管理されている。

【主な質疑応答】

• Q）一度の開錠ではあるが、入ることができれば他所に行ける。不安全ではないか
  • A）現状でも居住者の要望によって玄関前までの配達が行われている。置き配が行われるケースもある。スマート置き配の導入により配達業者による開錠ログが残ることとなり、むしろセキュリティは向上すると考えられる。
• Q）商品が届いていない等のトラブルが生じた場合はどのような対応となるのか
  • A）発売の各ECサイトが補償する。（アマゾンの同額返金や、ヤマト運輸の15万円を上限とした補償の例が挙げられる。）
    置き配全体でのトラブルは10万件に1件とされているが、今回オートロック物件への導入となれば盗難等のリスクはさらに低減されるものと考えられる。

【導入へ向けた流れ】

• 規約の変更や使用細則の制定がいるため、導入については基本的に総会へはかることとなる。（大手会社による導入も総会決議を経ての導入を踏襲している）
  〈変更が必要な理由〉
  1. 「共用部に物を置いてはいけない」という既存の規約との矛盾を生じるため、一部規約の変更を要する
  2. 通行の邪魔にならないようにすることや、配達物を置く期間の定め、衛生面で問題があるものや危険物の置き配を防止するためのルールを策定するため
     ＊2.については国交省が開示した細則の例があるので、物件にあわせて変更して採用することができる。
• お試しのような導入もできる。実際に使ってみた際に生じたトラブルなどの事例を踏まえて細則を制定するため、総会を待たずにお試しで導入してみるケースもある。お試しは制度としてあるわけではないため、設備は本稼働と同様のものである。利用停止→再利用希望となった場合は本来無償の導入費用が有償になる可能性がある。

→上記説明を受け、理事会は総会へ向けた継続協議事項とする旨申し合わせた。

2. 温泉熱交換器温度センサー接続部漏水について

管理会社より、バルブ部分と制盤の故障について説明が行われた。バルブ部破損に伴う漏水により制御盤内部も濡れて故障したため、内部基盤の交換を要する。

業者より、制御盤内部の故障と、対応案について説明が行われた。
温度制御、滅菌、タイマーに関わる基盤が故障しており、基盤のみの交換か、制御盤全体の交換が必要である。
設置以来時間が経過し基盤の在庫があるか不明であり、在庫があっても基盤のみ交換の場合は専門の技術者の招へいが必要となる。制盤自体の更新時期も迫っていることから、費用対効果を鑑みて制御盤全体の交換が望ましいとの見解が示された。
（既にろ過部の更新も実施していることから、制御盤を交換すれば耐用年数の長いFRPタンク、熱交換器を残すのみとなり、当面は懸念なく使用できる公算となる）

→上記内容と早期復1日へ向けて当理事会での決断が必要であることを踏まえ協議した結果、制御盤の全交換にて故障対応を行うこととした。
再開日については、適切なタイミングで掲示・周知することとする。

【業者への指示・要望事項】

1. 毎日の管理の際に都度制御盤内部の計器を確認しなければならないのは、仕様上よくない。
   日常管理を制御盤の外での目視で出来るように仕様を変えて更新すること。
2. 配管部の緊急修理対応の費用と、今回の制御盤交換をあわせ、再見積りすること。

→業者はこれを了承した。

報告事項

1. 収支報告

収支状況・滞納状況について報告があった。

① 月次収支状況

② 滞納状況

2024年	未収件数	未収総額	督促状況
5月末日時点	3件	247,692円	督促状送付・電話督促の実施

2. 建物設備関連

建物設備の点検保守・工事進捗の状況について報告があった。

① チェーンゲート更新工事について

5/30 工事完了。リモコン所有分配布完了し、11個残予定。

管理会社より、リモコン追加分の今後の運用について検討依頼があった。
協議の結果、理事会は下記の2点を決定した

• 退去時は返却をしてもらう。その際返金はない。この内容で同意の場合お渡しとする。
• 口座振替同意書記入の上後日振替請求とする。

② 駐輪場利用について

利用台数調査は6割提出済み。
未提出者については再度投函周知を行うこととする。

協議事項

3. 弐番館非常階段扉対策について

他の支出が多く、今期の実施は困難。
次回以降の理事会にて引き続き検討することとした。

4. 脱衣所呼出ボタン設置について

管理会社より、設置する場合の費用負担について説明が行われた。
理事からは初期費用のみならず、月額が今度ずっとかかっていくのは負担が大きいとの意見が述べられた。
→今回の理事会では見送り、今後の協議事項とする。

5. LED更新について

管理会社より見積りが提示された。
数量も多く、高額となることから、今後の協議事項とする。

• 管理会社からは、条約により蛍光ランプの製造と輸出入が 2026年末又は2027年までに禁止されるため、更新が後々必須となることと今後蛍光ランプの高騰が予想されることが説明された。

6. エレベーター制御盤取替について

管理会社より見積りが提示された。
理事からは下記の指示があった。

• 今回の故障が想定の耐用年数より早かったことを見積りに反映できないか確認すること
• 部品が汎用品であれば、保守業者以外の見積りも取れるのではないか。メーカー等で相見積もりを取ることはできないか確認すること

7. 居住者からのご相談

① 駐輪場の使用区画について

管理会社より、直近の事例として他の利用者の施錠されている自転車を無理やり移動して傷がついたり破損させるという事例があったことが報告された。

→再発防止のため、張り紙にて周知することとした。

② サウナ室温時計・砂時計について

→現状温泉施設の早期利用再開が最重要事項であることから、次回以降の継続協議事項とする。